2011年8月15日月曜日

No12・墓参り

昨年の今頃は、主人の墓探しをしていました。

猛暑の中、あちこち霊園廻りをして体調を崩すこともありましたが、

不思議な導きで、気に入った墓に巡り逢いました。

在り得ない場所で、在り得ない時間に、在り得ない人と偶然に会ったりする中で

”ここしかない”と確信できたお墓です。

クィーンレッドというインドの珍しい石は、

主人がいつも着ていた作務衣と同じ、茶色の石でしたから、

主人そのものに見えてしまいました。

お墓が完成して初めてのお盆なので、子供達を連れて墓参りに行きました。



長男はまだ辛いようで、

”どうして、おとうさんがいないんだろう・・・どうして、どうして・・・”と

涙を浮かべてその場から立ち去ってしまいました。

そんな長男を、

長女、次女、次男は追いかける事も無く、

黙って墓石を磨いたり、水をかけたり、花立の水を交換したり、

それぞれ健気にやるべきことをやってくれました。

私が墓参りに行くと、必ず例のモンキチョウが現われるのですが、

今回、家族揃っての墓参りにはモンシロチョウが現われました。

墓石に刻んだ 『長谷川家』 ですが

「長」 を次女が、

「谷」 を長男が

「川」 を次男が

「家」 を長女が

それぞれ筆で書き、それをそのまま彫刻屋さんに渡し、彫って貰いました。

正面には 『共にいます いつも一緒です』 という言葉を入れたくて、

主人と私の共通の友人(デザイナー)に文字のデザインを頼みました。

主人は薬学博士で高麗人参の研究が専門でしたので、

高麗人参の絵もデザインして頂きました。

普通は花立の部分に家紋を入れるらしいのですが、

私は、いつか一緒に見に行く予定だった尾瀬の水芭蕉の花を

自ら描いてそこに刻みました。



家族みんなで作ったお墓なんですが、

先週、霊園の方から連絡があり、カタログに載せたいとの事。

子供達に相談したところ、賛成してくれました。

いつか私も一緒に入るお墓。

”お母さんがここに入るのは何年後かなぁ?”と言うと

長女が "40年後ぐらいじゃない?”と・・・

思わず ”えぇ~まだそんなに生きるのぉ~?”と、ため息をついてしまいました。

皆さん、これからの40年、どう生きますか?

何がしたいですか?

私はやりたい事がたくさんあります。

もしかしたら40年では足りないかも知れません。

47歳で、肉体を脱いだ主人の応援を受けて

これからの人生、有意義なものにしたいです。

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