何故、私はこうして体操教室を主宰し続けてきたのだろう?
続けて来ることが出来たのだろう?
こうして本を出版する機会を得て、改めてこの11年間を振り返って見ました。
結局、私自身の為だったんだと実感しています。
何とか人の健康の役に立ちたいとか、ストレス発散の場を提供したいとか
活き活きと日々を過ごして欲しいとか、
子育て中のお母さん達のコミュニケーションの場を作りたいとか・・・
人に働きかけてきたようで、実は、全て私が私らしさを極めて行く為のプロセスだったのだと感じています。
人前で指導する為には、自らが模範とならねば・・・という気負いもありましたが
でもそれはいつの間にか習慣となり、人に提供できる確実な内容を一つでも多く構築したいという
向上心を刺激するようになり、それが生徒さん達に伝わっていくと、その手ごたえが嬉しくて更にまた
出来る事を模索、探求して行くという流れが、いつの間にか出来ていました。
自分の体を実験台にして色々と試してみては、自己流のスタイルを作り、それを伝えて来ました。
実際の教室では、本編で紹介していないポーズもありますが、ここでは代表的な動きに絞って掲載させて頂きました。
全てパーフェクトにやらなくても大丈夫です。
出来るところから、やりたいところから、続けられそうなレベルから、気軽に取り組んで頂きたいのです。
自分流でいいと思います。
「正解」ではなく、「出来る事」を探して下さい。
体も性格も個人差がありますし、ストイックにやりたい人、ゆる~くやりたい人、人それぞれですから。
一番の目安はやっていて気持ちが良いか悪いか、ご自身の体と相談しながら取り組んでみて下さい。
毎日歯磨きをするように、体も磨く。習慣化されたらこちらのものです。
寝る前の歯磨きタイムに合わせて、何か一つポーズを決めて継続してみる。
これ位なら続けられそう・・・というポーズ一つでもいいんです。
それが「自分らしさ」に繋がってくるように思うんです。
これまでの人生を振り返って思うのは、
「人生とは自分らしさを極めること」ではないかということ。
理想の人、尊敬する人、目指す人が自分の中にある事は大変素晴らしいとは思いますが、
どんなに近づいても、決して他人になることは出来ないわけで、最終的には「自分らしさ」を築きあげて行く作業になるんだと思います。
オリジナル、オンリーワン、唯一無二、我が道、自分流・・・
自分ならではの世界を、自分の意志で、自分の創意、工夫を凝らし創り上げていくのが人生ではないかとつくづく思うんです。
色々情報を集め、「いいとこどり」で自分に合ったやり方を、自分で作ってしまうのも有りだと私は思います。
ぱくりのオンパレードでも、自分に合っていて居心地が良ければOKではないですか?
それを大勢でシェアするのも刺激的ですね。
~であるべきだ、とか、~でなければ とか、他人にも自分にも押し付ける必要はないと思うんです。
どんな時、自分の魂が喜ぶか、わくわくするか、未来を描けるか・・・そこにフォーカスして、そこに正直になる。
それだけで、だいぶ無駄は省けて行くように思います。
そこで、私の提案として身体性を利用してみては如何?という話になります。
人間の体は案外単純なもので、
うつむいて、背中を丸めて、わくわくという感情は起きにくいです。
なので、まずは胸を張って背骨をまっすぐにする。
いいことが無くても、とりあえずはいい反応をする。
目線を上げて、口角を引き上げるとか、笑うとか・・・
体を前向き体制にしてしまう。
例えば両目は前を向くように、後ろには付いていませんよね。
体をひねらないと、真後ろを見ることは難しいです。
人は元々前を向いて生きて行くようになっているんです。
体の姿勢と心の姿勢はリンクします。
何度も言いますが姿勢は大切です。
難しいポーズに挑戦しろと言っているわけではなく、
唯、気が付いた時には姿勢を正してみて欲しいんです。
姿勢を正すだけで見た目の印象が変わりますし、習慣化する事で、体系も変わって来ます。
そして発想法も変わります。恐らく人生も変わるでしょう・・・
「自分磨きは姿勢から」というタイトルそものものが、私の体操指導の結論と言えます。